既存のデザインを別の視点からデザインし直してみるというコンセプトの授業は、やっぱり「地図」でやってみたら面白そうだと思い始めた。
前出の「イメージの冒険1地図」を久々に読み返していて、「地図をデザインするということは情報の取捨選択の技術だ」という一文を読んだからだ。情報の取捨選択は、どのようなデザインの場面でも行われているはずのことだ。でも「地図」の情報は取捨選択の痕跡が見えやすい。っていうか、プロが言うようにどの情報を入れるかがその地図の目的そのものだもんね。メディアリテラシーのプラクティスとしていいんじゃないかと思ったのだ。
さて、地図をつくるには下記のプロセスが必須だと思われる。
1基本図の選定
2目的の明確化
3情報の取捨選択
4図式(個々の地図における、記号などの約束ごと)の決定
5デザインの方針決定
6作図
授業的には、最初に「地図って何?」という導入があって、作図の前に中間発表会があって、最後に「品評会」が是非欲しい。1の基本図の選定は教師側が行っても、生徒が行ってもいい。日本地図か?世界地図か?校舎平面図か?架空の地図か?6の作図は特殊な技術が必要な場合もあるから、グループワークにして助け合うのがいいかもしれない。グループなら個人で取り組むより「批評」と「表現」の循環が起こり易い。はず。
「地図って何?」の導入では、古今東西実在架空の地図を紹介するだけではなく、地図が視覚的な表現のメディアであることを意識化する。テキストメディアと違って出来ること、出来ないことは何か考える。それと、重要なのは、この授業は地図を作ること自体が目的ではなくて、新しいデザインを考えることが目的であって、地図はそのためのツールだということを忘れないようにすることだ。だから、これまで果たされた事がないような目的の地図をデザインすることが大前提になる。
むずかしいかな?面白そうだけど。
「イメージの冒険1地図」を読み直していて、別の発見もあった。4年前にsuzyが図書室に調べに来て不満足な回答しか出来なかった「ワクワク」について記述が載っていたのだった。問題解決の糸口は家の書架にあったのかぁと今更臍を噛んだのであった。
(松ユリ)
2005年2月14日月曜日
ワクワク
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地図って世界観の表現だからおもしろいよね。
返信削除社会科で使う地図帳の中にも「大陸側から見た日本海を中心にした地図」とか、「東ヨーロッパを中心にした地図」など今まであまりなかったものが載っている。
最近書店でもいろんな地図を見かける。
一方、昔の地図とかはズバリ世界観を表現している。何をその地図で表現したいかテーマさえあれば、何でも地図化できそうだ。
メディアリテラシー的にはどうとらえればいいかな?