2006年8月28日月曜日

メディアリテラシーの学校2006夏季講習無事終了しました!

8月最後の土曜日、恵比寿の東京都写真美術館で「メディアリテラシーの学校2006夏季講習」が行われました。中村征夫写真展やルコントの映画に列を作る人々で大賑わいの会場は、我々にとっては初のアウェイ戦です。



今回は「写真」というメディアつながりで、回転する写真家 屋代敏博氏と写美のキュレーター 藤村里美氏 石田哲朗氏のコラボレーションだったのですが、第1部の回転ワークショップと第2部のキュレーターズトークのつながりが見えにくくて、人によって興味のウエイトが違っていることが如実になるという、むしろ面白い討議になったような気がしています。



第2部とその後の討議の模様はまた後ほど報告することにして、まずは第1部の回転回LIVE!!のレポートをお送りいたします。



まず、屋代さんからワークショップについて、ご自身のLIVEビデオを使っての説明を受ける。 Gakkou32_1







そして屋代さんが会場後方を指し示して、「あちらにいろいろな衣装やグッズがありますから、お好きなものを身につけていただいて、自分がどんな絵の具になって風景に溶け込むか考えて下さい」と言ったとたん、全員が動いて、衣装の置いてある大きな作業テーブルを取り囲むのだ。大人はノリがいい!難しい顔をしてサンタの帽子を被って青いマントを体に巻きつけている長身の男性、唐草模様のスカーフでほっかむりをしているうら若き女性、クールな衣装に色とりどりのガムテープを貼りまくって頭からトナカイの角を突き出している素敵なおばさま、笑顔、真剣な顔、笑顔、笑顔。 Gakkou33_1 Gakkou35







その状態のまま、創作室から列になって繰り出し、人でごった返すロビーを抜け、写美のエントランス、あの巨大な写真がずらっと並ぶスロープに点々と並んでいよいよ撮影開始だ。



屋代さんは、写真を撮る、撮られるその雰囲気を大事にしたいということで、敢えてクラシックな箱型のアナログカメラを使う。ものすごく綺麗な機械だ。この場所での回転は12秒間。回転する時間はその場所の光量で決まるのだ。



写美をめざす人々が、「なにこの集団?」という顔で通り過ぎていく。立ち止まる人もいる。笑う人もいる。衣装をつけてる我々は少し見られる快感を感じたりもする。鬼の角付毛糸の帽子が暑く我慢出来なくなる頃、準備完了。模擬回転をさっそく執り行う。まず、出来具合、配置具合を確かめるためにポラロイドを1枚撮る。一度回転回LIVE!!を体験して病み付きになった高校生2人がタイムキーパーをまめまめしく行っている。彼女らの「ヨーイ・・スタート」で一斉に回る老若男女たち。楽しい。「10、11、12 ストップ!」でほーっと脱力する。ポラの現像までの1分間は長い。早く見たい!「1分経ちました!」の声でゆっくりとシールを剥がす屋代さんの周りは人垣だ。「へーっ!」と「ふーん」の間のような声が上がる。その写真を参考にして、自分の立ち位置を動かしてみたり、綺麗な色が出るように作戦を立てたり。そして本番。この作品はしばらく経たないと見られないのがつらく楽しいところだ。2006_08250023













<撮影 小野悦子>



そのまま、場所を屋上に移して撮影をする。5階まで、あの素敵な衣装のまま、普段は入れない領域へと階段をひたすら登る。扉を開けると・・・そこは何の変哲もない屋上だ。これだけ無駄なスペースが手付かずで残されているなんて、ほんと回転回LIVEにとってラッキーなことだ。



閉ざされた空間で、少しだけ空に近くて、回転するのにたっぷりなスペースがある。右側で右回転、左側で左回転を今度は8秒間ずつ執り行う。屋代さんもお手製の回転ボードに乗って、赤い絵の具となって風景に溶け込んでいた。その様子は屋代さんのHPでご覧になれます。 (FILEのところを開いて見て下さい。)



(松田ユリ子)







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