2012年1月22日日曜日

1月例会の発表を終えて・・・・

おまけ:アメリカン・フットボール映画祭


フットボールは、アメリカの生活・文化に根付いているので、
フットボールをモチーフにした映画もたくさんあります。
但し、残念ながらオスカー作品賞に輝くような歴史的な名作はありませんが、
なかなかの秀作もあります。
印象に残っている順(作品の評価順位ではありません)に
列挙してみました。

『エニイ・ギブン・サンデー』(Any Given Sunday)
1999年のアメリカ映画。
オリヴァー・ストーン監督がマイアミを舞台に、プロフットボールの世界を描いた。
本編中に登場するプロリーグの名称、チームの名称、及びボウルゲームはいずれも
架空のもので実在しない。エクスパンションでのコーチの引き抜き、フランチャイズ
移転問題、現場を知らないオーナーとヘッドコーチの対立、負傷の為、スタート
ポジションを奪われるエースQBと一躍時の人間となって傲慢な素振りを見せる
セカンドQBとの確執等々、NFLファンならば、モデルにされている人物や事件などが
容易に推測出来るプロリーグの内情を比較的リアルかつシビアに描いていることから、
NFLかは公認しなかった。
老獪なベテラン・ヘッドコーチを名優 アル・パチーノが演じる。
最後のゲームを前にしたペップトーク(選手を鼓舞する演説)は秀逸。
オリヴァー・ストーンが試合の解説者役で出演しているのはご愛嬌。

『ロンゲスト・ヤード』(The Longest Yard)
1974年製作・公開のアメリカ映画。
第32回ゴールデングローブ賞 作品賞 (ミュージカル・コメディ部門) 受賞。
2005年にアダム・サンドラー主演でリメイクされている。
かつてはプロのアメフト選手でスタークォーターバックだったポールは、自堕落な
生活を送っていたが、女の高級車を奪い、飲酒運転をした上、警官に暴力を振るった
ことから収監される。
刑務所のヘイズン所長は看守たちからなるアメフトチームを育成することに異常な
執念を燃やしていた。
元フットボール選手だったバート・レイノルズ主演で、骨太映画を製作することで
有名なロバート・アルトマン監督が見せた、迫力満点のゲームシーンが秀逸。

『インヴィンシブル 栄光へのタッチダウン』(Invincible)
2006年のアメリカ映画。
30歳にしてNFLのプロ・アメリカンフットボール選手となったヴィンス・パパーリの
実話を元にしたスポーツ映画。
劇場未公開だが、2007年にDVDが発売。

『タイタンズを忘れない』(原題:Remember The Titans)
実話を元にした2000年のアメリカ映画。
製作は現在アメリカのTV界で最大のヒットメーカーであるジェリー・ブラッカイマー。
名優 デンゼル・ワシントンがコーチのハーマン・ブーン役で主演。
映画は、アメリカ国内で人種間の緊張が最も高かった時代、ヴァージニア州
アレクサンドリアの州立高校で黒人と白人の混成フットボールチームが設立され、
州のチャンピオンシップで勝利したことを元にした実話の映画である。
作中には実際に1970年代にヒットした流行歌が効果的に使用されているので、米ポップの
ナツメロ・ファンにも感動的。

『天国から来たチャンピオン』(Heaven Can Wait)
1978年公開のアメリカ映画。
原作はハリー・シーガルの舞台劇『Heaven Can Wait』。
監督はウォーレン・ベイティとバック・ヘンリー。製作ウォーレン・ベイティ。
当初は、ボクシングを舞台にモハメド・アリ主演での制作を予定していたが、アリ側に
断られたため舞台をアメリカンフットボールに変更し、ベイティが主演も兼ねて製作。
「亡くなった人が天国の水先案内人の協力で帰ってくる」という設定の映画・ドラマの
はしりとなった映画である。

『ルディ/涙のウイニング・ラン』 (Rudy)
1993年製作のアメリカ映画。
実話を元に制作。公開当時はさほど話題にならなかったものの、時が経つにつれて、
「最も素晴らしいアメフト映画」と評されるようになった。
名門大学ノートルダム大学のフットボールチームに憧れるルディの成長を描く青春映画。

『しあわせの隠れ場所』(原題:The Blind Side)
2009年のアメリカ映画。
2009年のNFLドラフト1巡目でボルチモア・レイブンズに指名され入団した
マイケル・オアーのエピソードに基づくノンフィクション『ブラインド・サイド』を
映画化。
家族と共に車で帰路に着く途中、リー・アンは、一人で雨に濡れながら夜道を歩く
マイケル・オアーに目を留める。
彼を放っておけなかったリー・アンは自宅に連れ帰りマイケルの境遇を知ると、
一家に迎え入れることにした。
リー・アンがアメリカン・フットボールでのマイケルの持つ才能を見い出したことから、
彼は一気にスター選手へと開花していく。
原題の「ブラインドサイド」とは、クォーターバックの利き手の逆側のこと。
右利きのクォーターバックの場合はレフトタックル。パスプレイの際に体を効き手側に
開くため死角になりやすい。ブラインドサイドのタックルには特に高い身体能力が
求められる。
☆主な受賞
アカデミー賞:主演女優賞
ゴールデングローブ賞:主演女優賞 (ドラマ部門)
放送映画批評家協会賞:主演女優賞
全米映画俳優組合賞:主演女優賞

『ザ・エージェント』
大手のスポーツマネジメント会社SMIに勤めるジェリー・マクガイアは会社の方針に
疑問を持ち、改善の提案書を書くが、そのことが原因で解雇になる。
ジェリーは独立するが、ついてきてくれた女子社員はシングルマザーのドロシー、
クライアントはプロフット選手のロッドだけ。
選手の高額契約を勝ち取るためにさまざまな手練手管を弄する代理人(エージェント)の
裏側を描いた秀作。プロフット界を描いているが、人間ドラマとして楽しめる作品。

『プライド 栄光の絆』(原題:Friday Night Lights)
1988年高校のフットボールチームの実話をもとにした映画。
舞台はテキサス州西部オデッサにあるパーミアン高校。
プロのスカウトからの注目度も高いチームの要の選手が故障で戦線離脱する中で戦う
チームの姿や友情が描かれている。
HCと地元ファンとの確執が描かれていて、地元の高校フットボールに対するアメリカ人の
関心の高さが分かる。

『リプレイスメント』(The replacements)
2000年のアメリカ映画。
かつて大学フットボールリーグのスター選手だったファルコは、ここ一番という場面に
弱いという性格が災いし、シュガーボウルでミスをしてチームを惨敗させてしまう。
以来、フットボールとは縁を切り、港でクルーザーの清掃をしながら暮らしていた。
そこへ、プロフットボール界にスト騒動が起こり、ワシントン・センチネルスに選手が
足りなくなる。監督は、オーナーから残り試合を戦うための代理選手のスカウトを
依頼される。監督ははファルコにフィールドに帰るよう勧め、ファルコはフットボール
選手として再起を図る。
1987年のNFLで実際にストがおき、リプレイスメント(代理)選手が実際にプレーした。

『かけひきは、恋のはじまり』(原題:Leatherheads)
1920年代のプロフットボールの世界を舞台にしたロマンティック・コメディ映画。
製作・監督・主演はジョージ・クルーニー。
1925年のアメリカ。ドッジはアメフトのプロチーム「ダルース・ブルドッグス」のベテラン
選手。しかしチームは不人気で資金難から解散してしまう。
そんなとき、プロよりも遥かに人気のあったプリンストン大学のスター・アメフト選手
カーター・ラザフォードに目を付けたドッジはカーターをスカウトし、チームの再結成を狙う。
カーターは第一次世界大戦でドイツ軍の小隊をまとめて降伏させたとして国民的英雄になって
いたのだ。一方、シカゴ・トリビューン紙の敏腕女性記者レクシー・リトルトンは、上司から
カーターの英雄話がねつ造であることを突き止め、記事にするよう命じられる。
取材目的でカーターに接近したレクシーだが、ブルドッグスでの活躍ぶりを目にし、徐々に
カーターに惹かれて行く。

『明日へのタッチダウン 栄光に向かって』(原題:They Call Me Sirr)
高校時代に4,000ヤードのラッシュと50タッチダウンという記録を残し、1998年テキサス
A&M大学を優勝に導き、1999年にNFL入り、ペンシルベニア・ベンガルズで活躍した
サー・パーカー選手の実話。

『ジョーイ』
白血病と闘った1人の少年と、彼をとりまく家族や友人を描く。
1977年のアメリカのテレビ作品。
作品は、あまりにも良すぎるということで日本では文部省推奨の作品になり、イギリス、
フランスなど、アメリカ以外の国では劇場公開された名作。
※良い子が見る映画で、悪い子の私は見ていません。


ネットで調べていたら面白いサイトがあったので、お知らせします。
何故、56なんでしょう?
日本語のタイトルがないのは、ビデオ&DVDが日本未発売の映画であることを
示しています。
いろいろあって面白いですが、結構バスト(外れ)が多いことを覚悟の上で鑑賞する
ことをお薦めします。抜粋して、20位までを紹介します。

『アメリカンフットボール映画 TOP 56』
http://ameblo.jp/pep-talk/entry-10894652840.html

(20位外の名作)
第29位
The Longest Yard
ロンゲストヤード

第28位
Jerry Maguire
ザ・エージェント

第20位
The Junction Boys

第19位
Hometown Legend

第18位
Necessary Roughness
スーパータッチダウン

第17位
Waterboy
ウォーターボーイ

第16位
The Replacements
リプレイスメント

第15位
Horse Feathers
御冗談でショ 華麗なるドタバタ(ひどい邦題!見る気が湧かない!)

第14位
Everybody's All-American
熱き愛に時は流れて(意外な名作!)

第13位
Any Given Sunday
エニーギブンサンデー(パチーノ・ファン必見!)

第12位
Radio
僕はラジオ

第11位
The Program
クォーターバック

第10位
Gridiron Gang
ギャングスターズ 明日へのタッチダウン

第9位
Invincible
インヴィンシブル 栄光へのタッチダウン

第8位
The Express
エクスプレス 負けざる男たち

第7位
Brian's Song

第6位
We Are Marshall
マーシャルの奇跡

第5位
Friday Night Lights
プライド 栄光の絆(アンジェリーナ・ジョリーの元夫の演技が素晴らしい)

第4位
Brian's Song
ブライアンズ・ソング

第3位
Rudy
ルディ/涙のウイニング・ラン

第2位
Remember the Titans
タイタンズを忘れない

第1位
The Blind side
しあわせの隠れ場所

長文で済みませんでした。

(記:齊藤 正純)

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